2017-11-22

個の特定

World's first human head transplant a success, controversial scientist claims

人間の頭部移植に成功したとのことだが、それが技術的に
可能なのか、倫理的に許容されるのかといったいろいろな
疑問の中で最も興味深いのは、患者が生き残ったとして、
それは誰とみなされるのか、である。

つまるところ、個の特定identificationとは同じであること
idemの確認であり、同じ情報を与えるものは同じものとして
抽象することしかできない。
使える情報が少なくなればなるほど、あるいは複製技術の
精度が上がれば上がるほど、個は幅をもつことになる。

オンラインでは既に個を特定することが必ずしも容易では
なくなっているが、今後、臓器移植や形成外科、人工知能や
外部記憶装置の技術が発展するにつれて、オフラインもそう
ならないとも限らない。

長らく一本の糸だとみなされてきた個体は、鎖から樹や網へと
解されていくのかもしれない。
分岐と統合を繰り返す「それ」は、一つの過程あるいは計劃と
みなされることになるのだろう。
In-dividuals which have been regarded as a single thread for a long time
may be sleaved from chains into trees and networks.
Those that repeat fork and merge will be regarded as a process or project.

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