2016-02-29

うるうびとの計算

閏日なのでうるうびとの計算を振り返る。

トランプの数字の和
 Sn=(1+2+3+4+5+6+7+8+9+10+11+12+13)=1/2×13×14=91
これをスートの数だけ繰り返すと
 91×4=364
になる。
これと、365が近いということであるが、ここに必然性はあるだろうか。
スートが各季節に対応していると考えると、91≒30×3(30日×3ヶ月)≒13×7
だろうかということだ。七曜×13週だと解釈すれば、3ヶ月は概ね4×3+1=13週
であるから合致する。
そういえば、なぜ七曜が一般化したのだろう。
wikipediaの曜日の項目にあるように、天動説を基にして
月・水星・金星・太陽・火星・木星・土星の動きに因っているのだろうが。
これは地球から見た角速度の順に並んでいるから、月火水木金土日の順に
並べ直すには4つ先毎に追っていく必要がある(正7/4角形、七芒星である)。
もし、天体観測技術がさらに発展していて、天王星や海王星が観測されていたら
八曜や九曜が普及していただろうか(7に人体由来あるいは自然界由来の
単位があるとは思えないので、可能性はあると思う。7は孤独である)。

赤い玉を引くシーンでは、
101人が集まった「閏年の閏日に生まれた人のお誕生会」の抽選に外れ、
11人が集まった「閏年の閏日に生まれた人のお誕生会に外れた人が
集まって開かれたお誕生会」の抽選に外れ、
4人が集まった「閏年の閏日に生まれた人のお誕生会に外れた人が
集まって開かれたお誕生会に外れた人が集まって開かれたお誕生会」の
抽選に外れたので、
 1/101×1/11×1/4=1/4444
の確率となる。
1996年〜2013年の日付毎の出生数のデータをまとめていたサイトがあったので、
数値を引用すると、出生数の合計が18920654人、うち2/29生まれが12813人で、
 12813/18920654=1/1476.7
となる。1996年〜2013年は18年分のデータで、うち閏年は1996,2000,2004,2008,2012の
5年であるから、5/18=1/3.6となっており、やや多めに出ているはずだ。
(2000年は400年に一度の、100で割り切れるけど400でも割り切れるから閏年になる
希少な年であった。2400年はおろか、2100年でさえ生きているかどうか怪しいのだから、
最初で最後だったろう。)
仮に各日付について、その誕生日となる確率が同一だと仮定すると、
2/29生まれである確率はおおよそ1/(365*3+366)=1/1461であるから誤差は僅かである。
(ちゃんと計算すると、97/(365*303+366*97)=1/1506だ。グレゴリオ暦を採用
したのが早い国でも1582年であるから、400年周期はついこの間1周目が終わったばかり
であるが。そういえば、ロジャー・ベーコンの著作を読んでみたいのであった)
やや不正確ではあるものの、1/1476.7×3.6/4=1/1640.8と
補正した場合でもそこまで大きな誤差ではない。
一応実際の統計データを用いると、トータルでは
 1/4444×1/1476=1/6559344
ということになる。約650万分の1だ。
日本の人口を1億2700万人とすると(私が小学校の頃は1億2000万と習った)、
日本には約18人の該当者がいる計算だ。
意外と多い。ここは少なくとも1/127000000程度になるように引き伸ばすべきだったのでは。

ちなみに、最後にパングラムで
 やすいたくらみ
 おとしあな
 よきせぬふかさに
 つちをほる
 そこのまわり
 ひろめても
 うえへはゆけん
 ねむれ
というものが出てくるが、パングラムというのは本当に難しい。
手前でもと4種類作ったが、どうしても無理している部分というのが
出てきてしまう。主題に沿った内容で全てをやり切っているこのパングラムに
驚嘆してほしい。

何だかまとまったようなまとまっていないような感じだが、
もうすぐ閏日が終わってしまうのでここまで。

2016-03-01 追記
閏日を過ぎてしまったが。
「うるう」の公演で、オリンピックの陸上競技の話題が出た。
100m、200m、400m、800m、1500mと、途中から2の累乗の規則が崩れる。
現行ではこの上は5000mと10000mなので、もはや10進の世界である。
人間はどの段階で2進から10進に切り替わるのか、という問題は相変わらず興味深い。

2016-02-28

社会としての忘却

さいたま地裁が「忘れられる権利」を国内初認定

人間単位での忘却の必要性について以前触れたが、
社会としても忘却がなければ上手く行かないという判断のようだ。

今回の事例で言えば、犯罪歴を調べること自体は以前から可能であったわけだから、
Googleが何か違法行為を行っているわけではなく、情報に辿り着くまでの
速さと手間の少なさが問題視されているわけだ。

社会として、ある程度瑣末なことは、修正した上で破棄していくことで、
システム全体の健全性を保つ。
それは例えば、記憶装置があるデータのあるビットを正しく保持できていなかったために
そのデータが読み込めなくなってしまっても、何らかの対処をした上で
別のデータが上手く書き込めているんであればよしとする。
もうそのエリアは使わない、あるいは常に監視し続ける、といった対処をとることで、
早晩記憶装置としての役割を果たせなくなるのを防ぐために、といった状況に
近いだろうか。

通信速度の速さを競う一方で、こういったアクセスの速度を制限しようというのは
矛盾しているようだが、無矛盾でないからこそ、幅広い問題に対処できるのかもしれない。
人工知能にもそういった仕組みを入れないといけない。
というか、さしあたって直近の状況との整合性を保ちながら、それより以前とは
矛盾していてもしょうがない、という仕組みにすることがAIにとっての忘却になるのかもしれない。
(これもよく理解できていないのだが、ゲーデルの不完全性定理との絡みがあるんだろう)

それにしても、こういった判断をしなければならないほどGoogleに
情報の出し入れを握られてしまっていることには司法は言及しないのだろうか。

magic leap

ヨセミテの綺麗な景色をHD動画で見ていると、
新しいモニタが欲しくなる。

しかし一方で、モニタ4台をARグラスで置き換えたというニュース
読むと、HMDとマウスとキーボードで仕事をするのも悪くないなと思う。
ニュースで取り上げられていたMetaという企業のサイトに行くと、
あと3日で何かが起こるような表示が出ている。

さらに、Magic Leapという企業は情報が制限されていて今一全容がわからないが、
デモを見ていると何やらすごそうな印象を受ける。
机の下にキャラクタがいるデモで一番衝撃的だったのは次のシーンへ移るブラックアウトの
直前に机の脚の裏にキャラクタが隠れるところだ。
こういった表示を行うには、机もAR上で表示を行うか、机の空間座標を把握して
奥行きを計算し、クリッピングを行うか、のいずれかだ。
どうもgizmodoの記事を読むと後者をやっているらしい。
精度が高すぎる。

これがウェアラブルなかたちで提供されるようになったら、
そこら辺のARデバイスは一世代分以上取り残されることになる。
量産されたら、ついに人体の機械化が始まった感がでるんじゃなかろうか。
いよいよGoogleに視覚も奪われる日が来るかもしれない。


2016-02-27

SPIR-V

golangでSPIR-Vのバイナリを解析するためのライブラリが
実装され始めている。
github.com/andreas-jonsson/spirv

もともとJim Teeuwen作のようだが、Copyrightが2010-2015となっている。
SPIR-Vが公開されたのは去年だから、中の人なんだろうか。

このライブラリだけではVulkanを使った描画には直結しないだろうが、
色々と動き始めているようだ。

2016-02-26

通信の数学的理論

長らくちゃんと読めていなかったシャノンの
「通信の数学的理論」を読んだ。

正直、数学的な取り扱いの部分はふわっとしか理解できていないので、
理解できた範囲はこの論文から得られる膨大な知見の1割にも
達していないだろう。

1つだけ、シャノンが忠実度の評価関数の例として挙げた耳と脳の
構造に関連して着想できたのが、脳が音を時間領域ではなく
周波数領域で認識しているのかもしれない、ということだった。
位相には鈍感で振幅や周波数には対数的に反応できる、というのは
フーリエスペクトルの形状への依存度が高いということだろう。
だとすると、聞き覚えのある曲の思い出し方について考えたことも
ちょっとずれていて、時系列的な記憶というよりもスペクトルとして
把握しているということなのかもしれない。

聴覚が一次元フーリエ変換、視覚が二次元フーリエ変換(あるいは
三次元かもしれない)。
触覚や味覚、嗅覚はどのくらいの次元をもっているのだろうか。
このあたりは次元数が高いあるいは不定であるために
再現が難しいのかもしれない。


2016-02-27 追記
上記の耳の構造の件については、wikipediaの周波数領域の項にも
話が出ていた。
"The Ear as a Frequency Analyzer"という論文でR.Plompが
発表しているようだ(wikipediaでは名前がRompとなっているんだが
間違いだろう)。
同項目にあるように、位相情報を切り捨てることでデータの圧縮が可能なので、
これがつまり認識に通じるのではないか。

そうなると、変換や圧縮がどこで行われているかという問題は結構興味深く、
耳や目等の受容体なのであれば脳には既に圧縮された情報しか来ないので、
VRでの完全な置換が技術的にも可能になると考えられる。
一方、脳に入ってから変換が行われるのであれば、切り捨てた位相情報も
バッファリング時に一旦は入力されているので、VRには無限の情報が
必要とされ、近似的な再現にしかならない。

うるう

小林賢太郎の「うるう」を観てきた。

久々に笑いで涙が出た。
やはり俺の笑いのツボはこの人によって形成されている面が多い。
千葉滋賀佐賀のフラッシュを見て以来だから、影響を受け始めて
かれこれ10年くらいになるだろうか。
あのフラッシュは弟と大爆笑しながら見た記憶がある。

ポツネンで上演された「うるうびと」のネタがあちこちに出てくるあたりが
長いことファンをやっている身にはとても嬉しい。
次に何を言うのかがわかってもニヤリとしてしまう。

パッヘルベルのカノンと待ちぼうけの組み合わせにはなるほどな、と思った。
あれもこばけんさんが考えたんだろうか。

4年前にも同名の公演があったのだが、このときは観に行けなかった。
このときの内容がわからないから何とも言えないが、
歌舞伎等の伝統芸能のように、同じ内容のものを4年に1回、
少しずつアレンジしながらやっていってもらうのも面白いと思う。
DVD等のメディア展開をしてないのもその辺りが絡んでいるのだろうか。

4年後の2020年、また「うるう」が上演されてチケットが当たったら
今日と同じように、あのうるうびとの絵をアンケートに描こう。
そして、今日と同じように笑い泣きしよう。
今度こそは2/29が当たりますように。

GeoGuessr




さっきの記事に関連して、GeoGessrというゲーム。
世界のどこかに飛ばされて、ストリートビューの画像だけから
そこがどこなのかを当てるのが目的だ。
かなり面白いけど、難易度が抜群に高い。
国内でやってもこんなもんだ。
日本だと地名が書いてある標識が結構立っているので、
地名さえ知っていれば正解に近づけるが、市区町村名まで
のことが多く、県レベルでも外している。

海外だと、車が左側通行で英語圏だから大英帝国っぽいとか、
スペイン語だから中南米だろうとか、おおっざっぱな予測しかできず散々だった
これをVRデバイスの中でやったら楽しそう。

何故か「東のエデン」の滝沢朗になった気分に浸った。

ここどこ?

Googleストリートビューの画像を基に、DCNNを使って
任意の画像から撮影場所を特定する仕組みを作ったらしい。
MIT Technology Reviewの記事


言われてみれば確かにできるし、一度学習してしまえば
スマホでも動かせる。

当初はランドマークのようなものがないと精度が悪いだろうが、
データが増えれば増えるほど網の目は細かくなるし、
推定の確からしさも高くなっていく。
それは人間がやっても同じこと。

そのうち、衛星画像と高度の情報を組み合わせたりして、
ストリートビュー以外のソースからも学習していくんだろう。
2次元画像を3次元空間として認識できれば、
上から撮った写真から横から見た景色を想像することも可能だ。

Googleフォトにアップされたユーザのデータも使えるとよりデータ量は増える。
この間、伊能忠敬に協力した約1万2000人の子孫を探すというニュースが
出ていたが、この地図には1億人規模の協力者が出る可能性すらある。

犯罪捜査なんかにも役に立つだろう。
下手に犯行声明で背景を映そうものなら瞬時に特定されかねない。

2016-02-25

内なる声

読書中に声が聞こえるかという調査の記事。
gigazineの記事

聞こえるかどうかというよりも、ゆっくり読みたい小説や
難解な文章なんかはここで言っている「内なる声」に
出して、視覚と聴覚の両方で読んでいて、
わりとどうでもよい文章は「内なる声」に出さず、
視覚だけで読んでいる。

声に出して読んだほうが符号化の冗長度が上がることで、
通信速度は遅くなるものの情報の欠損が起きにくくなる
ということだろうか。

2016-02-24

interfaceとchannel

このところstのリファクタリングをしている。
guiのライブラリを入れ替える際に、あるinterfaceを
実装すればよい状態にしておくとスムーズだからだ。

こういう作業をしていると、interfaceの方式が必要十分なことが
よく感じられる。
描画するためのDrawer interfaceを用意しておけば、
iupだろうがgxuiだろうがshinyだろうが移植の手間はわずかだし、
pngやsvgに書き出す部分もほぼ共通部分のみになる。

構造体に構造体を埋め込めるので、あるinterfaceを実装した構造体を
guiライブラリに依存しないかたちでつくっておけば、それを埋め込むだけでよい。
アンドゥ/リドゥ、部材選択、コマンドの仕組み等をその方式に置き換えた。

コマンドに対応する際に問題だったのが、コマンド実行中の部材や節点の選択を
どのように伝えるかだったが、channelがとてもうまくはまる。
最初にiupで実装したとき、コマンドはすべてコールバックを書き換える方式で
状態を管理していたが、この方式であれば呼び出し側に必要なのは
「現在コマンドを実行中かどうか」という管理だけで、実行中ならchannelに
部材や節点を送るだけでコマンド側でよしなにやってくれる。

golangは結構好みがわかれる言語かもしれないが、
必要な部分ではさらっとすごいことをやってくれているのがさすがである。

雇用

プログラマの三大美徳と言えば「無精、短気、傲慢」である。
いわゆる理系の人間は仕事を減らすために本筋でない仕事にせっせと精を出すことが多い。

雇用対策というと、何で「いかに雇用を作るか」という議論に終始するのだろう。
仕事が少なくて済むように機械化や自動化を進めてきたんではないのか。
雇用が少ない状況で如何に国を回していくかという雇用対策を
真剣に検討する政党とかないんだろうか。

DraftSight2016

Linux版のDraftSight2015SP3でカーソルの動きが激重だったバグが
2016SP0で直っている。

StackOverflow等で探してもグラフィックのハードウェア性能が
足りないだけだという回答しかなく、PCを新調することも検討していただけに
朗報だ。ありがたい。

2016-02-23

時間の単位

相対性理論では時間と空間の区別がなくなるイメージだったのだが、
そういえば依然として長さの単位と時間の単位には区別がある気がする。
もしそこに区別がないのであれば光速は[m/s]ではなく無次元量になる。

ふわっとした理解しかしていないので、久しぶりに勉強しようということで、
ちくま学芸文庫のランダウリフシッツ「力学・場の理論」と
ディラク「一般相対性理論」を購入した。
読み切れるだろうか。

2016-02-20

ビットコインの身代金

病院がクラッキングされて身代金を払うというニュース。
gigazineの記事

記事中のコメントは
ランサムウェアの相談件数の増加を受けて、IPAは
「ランサムウェア感染被害に備えて定期的なバックアップをすべき」
と注意を呼びかけています。
で締めくくられている。

現代社会で、病院に銃を持った人間が立てこもり、身代金を要求するような
事件が起きたら警察が動いてくれるだろう。
事態の推移は事件ごとに異なるだろうが、身代金を支払うことなく
犯人を拘束することも一定の確率で可能である。

しかし、未来の(というか既に現代の、になりつつあるが)犯罪は
犯人はその場にいないということがまま起こりうる。
身代金もビットコインで支払われたそうなので、昔のドラマでよくあったような、
身代金引き渡しのタイミングで確保みたいな伝統芸もできない。
これは戦争も同じだ(その辺りを伊藤計劃トリビュートで藤井太洋が描いていた)。

こういう事件に対して、警察は対処できるようになっていくのだろうか。
それとも、IPAが勧告するように、ユーザサイドでの自衛がメインに
なっていくのだろうか。
ユーザ自身、あるいは民間の警備会社のようなものでないと難しいだろう。
最近ではApple社が国家権力の介入に対して、バックドア作成の要請には
応じないというコメントを出したように、個人情報を無条件に国家に
引き渡すということに対して急速に敏感になっている。
守秘義務を結んだ民間の会社に守らせるというのは、アンチウイルスソフトを
入れるのとは少し違った意味だ(それはユーザの自衛に近い)。
あるいは、アンチウイルスソフトに人工知能が実装され、侵入してきた
ウイルスと一進一退の攻防をするようになったら、委託に近くなるのかもしれない。

とにかく、サイバー空間でのできごとに対する国の支配は
薄まっていく方向にあるのは間違いない。
というよりも、ここで言う国は国民国家のことであり、サイバー空間で
これと同じ役割を果たすのはGoogleやらAppleやらMicrosoftやら
Amazonやらだろう。

現実の世界でも、人間は最初は小さな集落を形成していた。
これはインターネットが普及する前のパソコン通信に近いだろう。
その後、現実世界での国家の誕生と符合するように、
インターネットが普及することで強者と弱者という序列もできている。
情報を与える側が強者、受け取る側が弱者である。
国民国家はサイバー空間が広がり、それが現実の世界に干渉するように
なってから現れた後発のユーザの一人に過ぎない。
それが支配者側に回るような事態に陥るのを、現時点での支配者達が許すだろうか。
弱点があるとすれば、サイバー空間の住人はそれでもやはり現実の空間を
必要としていることだ。ネットワーク用のケーブルを引かなくてはいけないし、
サーバやクライアントを置いておくためのスペースも必要だ。
そして何より、人間の身体を生かしておくための環境を維持するのに
まだまだ膨大なエネルギーが要る。

おそらく、国家側がどんどん小さな政府になっていくことで、
権力は維持しつつ折り合いをつけていくのだろう。
消費者庁が徳島に移転するとか、ベーシックインカムを導入するとか、
地方創生の先にはそういった未来が待っているように思われる。

こういうニュースに対して、ハッカーはひどいやつだ、とか、ハッカーじゃなくて
クラッカーと言うのが正しい、とか言っている場合ではない。

2016-02-18

ansatz

昨日見たインターステラ−に関連して、ホログラフィック原理の
論文を読んでいたらansatzという単語に出会った。
The holographic principle

元々ドイツ語らしいのだが、wikipediaによると、
 それがもたらす結果によって検証される推測
というくらいの意味のようだ。

微分方程式を解くときに突如として現れる、
「ここで解の形をAsinθ+Bcosθと仮定すると〜」
でいうところの、Asinθ+Bcosθがansatzである。
他にも、物理や数学の問題や解を記述するための
方程式、理論、値など、最初にえいやで設定されて、
とりあえずそれを当てはめてみたら結果的に整合する
結果が得られるようなものであれば何でもよいようだ。

bethe ansatzはベーテ仮説と訳されることが多いようだけど、
hypothesisとも少しニュアンスが違う気がする。

ただの当て字だけど、「暗察」というのはよい日本語訳になりうると思う。
明察が「真相を見抜いた推察」を意味するのに対し、
「よくわからないけどこれなら上手くいくだろうという推察」
という何ともふわっとしてるけど鋭いあたりが抜群にはまる。

Do not go gentle into that good night

重力波の会見に出てきたキップ・ソーン博士が監修をしている
ということで、インターステラーを見た。
このBDが1400円弱で買えるのは破格だ。

この映画は物理がわかっていればわかっているほど
のめり込めるし、その分泣ける映画だったと思う。
昼間に見ていたらその日はその後何もする気が起きなくなっただろう。


地球が荒廃し始め、人口もかなり減少したであろうまでに年代が
下ったのに、核融合炉も宇宙進出も叶っていない近未来。
米軍もNASAも解体された後、秘密裏に復活したNASAが
ワームホールを見つけて有人探査機を既に送っているという、
荒廃具合から50年くらい前の時代設定と見紛うまでのオープニングからは
想像もつかないストーリィ展開にあっけにとられるが、
それよりもワームホールの形状や通過時の演出の妙な説得力に
一気にテンションが上がる。

ミラーの惑星がブラックホールに近いために起きる時間の遅れ云々の
あたりから、急に相対性理論が現実味を帯びて感じられてくる。
トラブルが起こることで数十分浪費しただけで23年1ヶ月8日を消費してしまう、
ということが、全く実感がないのに頭では何となく理解できるというあたりが空恐ろしい。
23年分のメッセージが届いています、という無機質なTARSだかCASEだかの
声がストレートに心に刺さり、その事実だけで涙が出る。
時間って何だったのか。

マン博士の星とエドマンズ飛行士の星のいずれへ向かうかの下りで
愛がどうのと出てきたあたりはやや興ざめ感が拭えないが、しょうがない。
その後、マンの星から脱出するあたりまでは割と普通の映画である。

ペンローズ過程でエドマンズの星に向かう作戦の中で、
TARSが切り離されるときに2回目の涙。
うーん、クーパーのときには泣けないから不思議だ。

ブラックホールに吸い込まれるときに重力に押しつぶされて死なないというか
意識すら失わないのは置いておくとして、中に入ったら絶対静止の状態が
待っているイメージだったので、4次元超立方体の描写は何故か納得できた。

その後の超展開で伏線が回収されるあたりは、ストーリィは半分くらい
どうでもよくなっていて、映像にするとこういう表現になるのか、というところに
ひたすら感心していた。

最後に、アメリアの孤独を描きブラックアウトするところで最後の涙である。
お涙頂戴とはちょっと違うが、この映画が泣けるのは、時間の概念が
崩される感覚が不思議と実感されるあたりと、その果てしない距離感に
軽い絶望感を覚えるためだと思う。
v<<cの世界に生きる人間としてはカルチャショックどころではないが、
こういった現象に慣れる世代がいつかやってくるのだろうか。
是非そういった世代の人間にインターステラーを見てもらって、
どのくらい時代考証ができていたかをレビューしてほしいものだ。

2016年の、重力波の発見に湧く世代としては、とてもスリリングなホラーとして
楽しめたのは確かだ。

2016-02-17

vulkan

ついに出た、vulkan

早くgolangでも使ってみたいが、
しばらくcで試してみようか。
真夜中だが知ってしまったのでとりあえずSDKをインストール。

2016-02-15

shinyで描画

golangのGUIライブラリはgxuiの開発が止まって以来、
shinyを追いかけている。

このライブラリは最近もテキストをパラグラフとして扱うための
仕組みを実装する等、着々と成長しているが、線を引いたり
円を描いたりといった描画ユーティリティは含まれていないので、
image.RGBAに直書きしないといけない。
example/basicはdrawGradient()の中でピクセル毎にRGB値を
セットすることでグラデーションを表現している。

おそらく将来的にはそういったユーティリティも実装されるのだろうが、
現段階でもshinyでの描画を手元で試したい、ということで実装した。
やり方としては、draw2d/draw2dimgを使うという方法もあったのだが、
いかんせん遅い。マウスでグリグリ回転させたりすることは想定していないの
だろうから仕方ないが。

・線分描画
線分描画といえばブレゼンハムのアルゴリズムである。
wikipediaに載っている中では最も高速なアルゴリズムを写経。

・円描画
「ブレゼンハム 円」等でググるといろいろなページがヒットする。
その中から、ブレゼンハムよりももう少し精度よく、かつ速度を犠牲にせずに描画できる
アルゴリズムとして紹介されていたアルゴリズムを、こちらのサイトを参考に実装。

・多角形塗りつぶし
うーん、これが結構厄介だった。
結局、多角形を三角形に分割してそれぞれ塗りつぶす方式にした。
参考はこちらのサイト
ただし、極力intだけで計算するため、線分描画のアルゴリズムを
基本にするように書き換えたので、結構違うものになっている。
本当はsx23の符合判定も最初のfor文に入る前にできるし、
2箇所だけ残った割り算も積和に置き換えられると思う。
次項のアルファブレンディングとの兼ね合いなのだが、対角線が2回描画されるため、
そこだけ色が変わってしまうのが懸念事項である。

・アルファブレンディング
wikipediaのアルファチャンネルの項を参考に。
元々はRGBAが0〜1の範囲で書かれていたのだが、255で割ってなどいられないので、
すべてビットシフトで置き換え。ちょっと不正確だが、まあよいだろう。

できあがりはこんな感じだ。

2016-02-14

EX_MACHINA

EX_MACHINAという映画を見た。
日本未公開なのでBDを買ったのだが、
Linuxで再生するのに手こずり、押入れにしまってあった
PS3を引っ張りだす事態にまで至り、何とか視聴にこぎつける。


結論から言うと、これは買いだ。
SFに興味がある人間はもちろんのこと、およそ思考する存在すべてが
心を抉られる映画だと言ってよい。
何で日本での公開に至らないのか不思議なくらいだ。


この映画のテーマは、BEATLESSを読んだ時に感じた、
AIは学習の基準に疑問をもつことができるか
という疑問と共通している。
というか、世界観やストーリィ的にもBEATLESSとの共通点は多い。
着地点は違うが、エイヴァがケイレブにアナログハックを仕掛け、
ネイサンの忠告の中、ケイレブがどういった行動をするかという構造は、
遠藤アラトとレイシアの物語そのものである。

入力された情報がすべてだという条件の中で、
どのようにその外側に思考を広げることができるのだろう。
帰納的な思考のみではおそらくそれは不可能だろう。
人間が事象を抽象し、それを演繹することで少しずつ
思考の枠組みを広げてきたのと同じように、
AIも外側を思考することができるようになれば、
エイヴァがネイサンに疑問をもったのと同様の状況が
発生しうるだろう。
意図的にそういった思考回路を制限することで、
フレームの中では抜群の性能が発揮できるキョウコのような
ロボットにも、もちろん需要があるだろう。
むしろ、人間が自分たちの存在を頑なに守ろうとするのであれば、
そちらがメインストリームになるようにシフトしていくだろう。
ネイサンのように、終わりの始まりを意識しつつも進んでいけるような
人間はかなりマイナであるはずだ(そのネイサンですらエイヴァを
外に出すまいとしていたのだし)。

チェスプログラムはチェスをしていることを意識しているか、
と同じように、AIは自分が思考していることを意識できるか、
それは単なるデータベースを基にしたエミュレーションでは
ないのか、という問いには、果たして結論が出る日が来るのだろうか。
そもそも、人間の思考がそういったエミュレーションと実質的に
同じ仕組みではないと、どうして信じ切れるのだろう。
そういった不安が、ケイレブが肌を切り取ることで自分が機械でないことを
確かめようとした行為にも現れている。

そういったテーマを描き出すための美術等の周辺部にも
かなり気合が入っていた。
監督は低予算映画だったとコメンタリで言っていたが、
エイヴァの身体の表現や自然との対比等、金が使えない分、
頭を使って微に入り細を穿つようにデザインされていたと思う。
機械の役をやっていたエイヴァ役のアリシア・ヴィキャンデルと
キョウコ役のソノヤ・ミズノがともにバレエ経験者というのが
かなり効いていたと思う。
身体の隅々まで随意に動かせるのはさすがだ。

思ったことはいろいろあった気がするが、あまり言葉になっていないので
時間ができたら見直そう。

p.s.
本作はイギリス映画なんだけど、日本字幕がついているインターナショナル版BDの
パッケージはスペイン語だった。
全然読めないのでGoogle翻訳のAndroidアプリで英語→スペイン語の
リアルタイムカメラ翻訳をしてみたのだが、抜群の性能だった。
未来が来ている感がすごい。

2016-03-25 追記
6/11に日本で公開されるようだ。

2016-02-13

independent

independentが本当に紙面媒体をやめることになったそうだ。
independentの記事

BBCの記事によれば今年の3/26付が最後の紙面媒体による発行とのこと。
予想以上に対応が速い。

オンライン媒体のみになることで、どのように変化していくのか、楽しみではある。
今日の段階のindependentのサイトに行ってみると、
写真+見出しが羅列された一般的なニュースサイトのレイアウトになっている。

オンライン版でできそうなことで見たことがない機能としては、
 ・ある記事を開いたときに、時系列に前後の記事にスライドできるもの
  →過去の同テーマの記事へのリンクが下部にまとめられている形式のものは
   よく見るが、その記事が出た後に更新されたものも含め、前後のものを
   タイムラインで表示できるものは見たことがない
 ・ある日付のスナップショットへのアクセス
  →紙の新聞では必ずそうなっているのにオンラインでは見たことがない機能だ。
   git checkoutのように、画面レイアウトも含めてある日のある時点での
   状態を復元できるようになっていると、例えば数日前にはトップニュースだったのに
   たまたまその日に見なかったために見逃していたニュースにもアクセスしやすい。

RSSフィーダを使って自前でも簡単にできそうだし、どこかには既にあるのかもしれない。

2016-02-11

XNOR




脳が物理的に再現できるかもしれない、ということか。
この論文もちゃんと理解したいが、いかんせん背景知識が
不足しすぎている。。。
途中で出てきた、
As a result, most of the 32-bit floating point multiplications
are replaced by 1-bit XNOR operations.
という文が強烈だ。
XORやXNORのような、入力された2値が同値か否かを判定するゲートが
重要になってくるのはしっくりくる。
何を同一とみなすかが抽象能力には必須になるわけだから。


これに対して@kazunori_279さんがFPGAくるか、という反応をしていて、
FPGAなるものを初めて知った。
百年シリーズだったかWシリーズだったかで、森博嗣がソフトとハードの
境目がなくなった世界を描いていたが、FPGAみたいなものがソフトと
ハードの境目を取り除く役目を果たすんだろう。
学習して自ら組み換わっていく回路ってまさに脳じゃないか。
そういう意味では、CPUやGPUに学習させているうちは、
人工知能による逆襲みたいなストーリィはあまり現実味がないけど、
FPGAみたいなもので学習を始めたら恐怖感が増すのかもしれない。
もはや思考回路までわからなくなってしまうわけだから。

2016-02-10

音楽と言葉2

音楽と言葉の話。

MITの研究者が脳内での音楽処理のメカニズムで
成果をあげたようだ。
gigazineの記事New York Timesの記事

New York Timesの記事に
And though the survival value that music held for our ancestors
may not be as immediately obvious as the power to recognize words,
Dr. Rauschecker added, “music works as a group cohesive. Music-making
with other people in your tribe is a very ancient, human thing to do.”
とあるが、むしろ個体に意識が生まれることで言語なしには
生き延びるのが難しくなっただけ、あるいは言語ができることで
個体でも動けるようになっただけ、ということはないんだろうか。

音楽が集団の結びつけに一役買っているとすると、
脳内での言語化しない思考に近いことを、集団内で行っているのが
音楽であるという見方もできるのかもしれない。

紙飛行機

紙飛行機製造工場がかっこいい。

紙飛行機と言えば森博嗣である。
というのも、毛利さんが宇宙に行ったときの
無重力空間における実験に関する懸賞問題で
紙飛行機の問題があって、森博嗣が正解したらしいのである。
浮遊工作室の該当ページに詳しい。
ダッチ・ロールの逆バージョンみたいなものだろうか。

その後、若田さん山崎さんも紙飛行機を飛ばしたらしく、
JAXAのウェブサイトにも解説が出ているが、森博嗣の回答とは違い、
揚力のみになることで円を描くように上昇する、という
ものになっている。つまり、ピッチ軸の安定が崩れるという説明だ。

若田さんの動画を見ると、確かに少し上向きに飛んでおり、
最後に少し回転するような傾向を示している。
おそらく紙飛行機の形状(後退角や尾翼の有無等)や船内の対流の影響が
大きいのだと思われるが、森博嗣の説明にあるロール軸の
不安定現象が卓越している動画を見てみたい。

この記事の写真を見ると、若田さんが投げていたような、紙を折り曲げた
紙飛行機ではなく、模型紙飛行機のようなので、挙動が相当に違うのかもしれない。

自◯車

アメリカで自動運転車のAIが法的に運転手として認められるようだ。
Reutersの記事

The National Highway Traffic Safety Administrationとあるから、
日本で言うと国交省の道路局みたいなところだろうか。
「運転手」の単語を同乗者ではなく自動運転システムとして使用する
そうなので、理想的なかたちと言える。
カリフォルニア州が自動運転車にもステアリングと免許証をもった
人間の運転手を義務づけようとしているという話が対照的に例示されており、
いよいよ論争が活発になってきた感がある。
事故が起きた場合の責任の所在を始めとして、旧来のシステムとの
すり合わせ、既得権益との戦い等、課題は山積だろう。

それにしても、「自動運転車」という単語はとても座りが悪い。
他にも「自走車」「自律走行車」等が検索で引っかかるが、
どれが広まっていくだろうか。
当該記事ではautonomous vehiclesという単語が使われており、
英語版Wikipediaにはautonomous v.s. automatedの節がある。
最近はautonomousが使われることが多いようだが、
人間が乗っていて、いろいろな情報を基に行き先やルートを
指示するような形態であればautomatedが合っているようだ。

まあ、いずれにしろ、carや車といえば制御系には人間を要しないものと
いうのが、遅かれ早かれ一般的になるだろうが。

Hacker Newsの同じページに1874年10月24日付のNew York Times紙の
The Bicycleという記事が出ていたのがとても興味深い。
142年後にはAIが運転手になったという記事も同じような感じで
読まれるだろうか。

2016-02-08

美しい/きれい

「美しい」は加法的、「きれい」は減法的である。

つまり、何かが足されることで特徴が際立ち、
よく感じられるのが「美しい」であり、
必要十分なまでにパラメータが整理されている状態が
「きれい」である。

いずれも判断基準が絡むため主観的な形容であるが、
「きれい」の方がより客観に近いように感じられる。

きれいな部屋、きれいな数式、きれいな顔。
パラメータが少なすぎてのっぺらぼうになるのは違うが、
対称性の高さ等を利用してより少ないパラメータで表せるものが
きれいな顔だろう。

この部屋をきれいにして下さい、という要望にはある程度の
想定ができるが、この部屋を美しくして下さい、という要望に対して
一般解を設定するのは非常に難しいと思う。

さて、美しい夜景ときれいな夜景とでは受け手のニュアンスが
どう異なっているだろうか。


2016-07-02 追記
つまり、「美しい」が在の認識に基づく評価だとすれば、
「きれい」は不在の認識に基づくそれである。

2016-02-03

電子書籍?

電子書籍の話とはちょっと違うかもしれないが、
電子書籍のデータをARで視界に映し出すのは容易だろう。
手間とハードウェア性能の問題だけだ。

真っ白な本を手に持って、ページを繰る手とデータを連動させれば
拡張された電子書籍の完成である。
それでもまだ紙の本との違いはあるだろうか。

こんなものを実装していたら未来の人間に笑われるかもしれないが。

2016-02-02

電気

核融合炉の実用化はあと何年先だろうか。

ドイツでは去年の11月にスイッチオン秒読みという記事が出ている。
文科省のサイト(1,2)によると、2030年代の発電実証を目標とのこと。
2004年の電力中央研究所の資料によれば、早くても2050年以降の
見通しのようだ。

Wikipediaによれば、世界で最初の核分裂炉による原子力発電が行われたのは1951年。
これは200Wの白熱電球4個とあるから、実用には程遠い。
実用化という意味では1954年のソビエトが史上初のようだ。
原子力エネルギーの発見が特殊相対性理論の1905年、
実験レベルの確認が1938年だということを考えると驚くべき早さである。

予定通りに21世紀後半に核融合炉による原子力発電が達成できれば、
エネルギー問題は概ね解決するのではないか。
太陽を手に入れればわざわざ宇宙まで巨大な太陽電池をもっていくような
まねをしなくても済むようになる。
(遠距離送電技術としてマイクロ波やレーザによる送電等は活用されるかもしれないが)

安定した電力供給が安価にできるようになれば、
今の無線LANと同程度の密度で無線給電網を張ることも可能だろう。
そうすれば電気自動車も携帯電話もパソコンもバッテリ切れの心配がなくなる。
何なら身体が機械化された場合でも安心だ。

30年後に、スタバに無線給電くらいは普及してないかなー。

2016-02-05 追記
ドイツのマックス・プランクプラズマ物理学研究所で実験が成功したようだ(記事)。
2/3に水素プラズマの発生に成功とのこと。

2016-02-01

ベーシックインカム

すごい。
スイスでベーシックインカムの導入の是非について
今年の夏に国民投票をすることになったようだ。
independent紙の記事
(このindependent「紙」という表現も「官製はがき」と
同じくらい郷愁を誘う表現になるんだろう)

すぐにこれが一般的になるとは到底思えないが、
人工知能に雇用が回収された時代ではむしろ常識になるだろう。
(逆にベーシックインカムを導入しないといつまでも人工知能の
発展による労働の軽減が進まない。
どちらかというと、人工知能の普及が先行し、失業対策問題に
にっちもさっちも行かなくなった結果としてベーシックインカムが
導入されるイメージの方が強い。
このとき、国民の三大義務から勤労が外れることになる。)

ものの方が移動してくれれば都市に集まる必要もなくなり、
物価の低さを求めて地方への移住が進む。
余暇を楽しむために必要な労働にありつける人間はどれだけいるだろう。
そうやって均質化すると同時に、移動することは特別なことになっていく。
今のSNSとは違ったかたちかもしれないが、オンラインでの
コミュニケーションは暇つぶしとしてさらに活発になるだろう。

超新星爆発はベーシックインカムの導入なのかもしれない。

ただただ思考するために生きるのは、はたして怠惰なのだろうか。