2016-11-22

DecNef2

DecNefを応用した技術のプレスリリースが出ていた。
(でもATR以外は共同研究機関が違うな)

つらい経験を思いだすことなく、無意識のうちに恐怖記憶を消去できる
ニューロフィードバック技術を開発


仕組みとしては、回路のつなぎ替えによるセンサ特性の変更に
近いような印象を受ける。
恐怖記憶という実体がどこかに貯蔵されているわけではなく、
抽象を行う回路のセンサ特性として表現されているのであれば、
回路のつなぎ替えによって記憶=センサ特性を変更することは
十分可能である。
ある入力に伴う抽象(ここでは赤色の視覚刺激)と、別の抽象
(ここでは恐怖刺激)の間をつなぐ特性を、さらに別の抽象
(ここでは報酬刺激)との間につなぎ替えている。
前段(赤色の視覚刺激の判定)はスパース機械学習によって行い、
後段(恐怖刺激から報酬刺激へのつなぎ替え)はDecNefによって
行っているらしい。すごい。

この仕組みは当然人間に元々備わっていると思われるが、
つまりは投機的短絡のことである。
それを意識が自ら行うことは不可能であるが、それは、
意識というのは投機的短絡が施された後に、それによって
下される判断によって意識されることを意味する。
では投機的短絡は無意識が行うのかと言われると、
それも少しイメージが違う気がして、当然意味付け回路の
影響は受けるだろうが、理由付け回路自体の特性の
影響も受けるという点で、意識されない意識の特性が
関与しているようなイメージのような気がしている。

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