2016-11-02

アプリオリ

カントの言うアプリオリ(a priori)は、理由の不在に対応するだろうか。
理由がわからないのではなく、「理由がない」という性質であり、
理由律の終着駅である。

意味付けによって抽象化されるものは、試行の果てに得られるという
点で経験に依拠しているため、カント的にはアプリオリな認識では
ないのだろうが、理由の不在という点では両者は見分けがつかない。
それは、アプリオリ=理由の不在という設定によって、理由律に絡め取られた
範囲を経験と呼ぶことになってしまうからなのだろう。

理由律に絡め取られないものは経験と呼ばれるだろうか。
言語による抽象は必ず理由律を前提するだろうか。
理由律を含まない抽象は特徴抽出と本質的に同じだろうか。

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