2016-07-08

VRとしての言語

VRは、Realityとの情報のズレによって、
身体という知覚システムの再較正を促す。
この再較正を如何に小さくするかが、VRの
現実感につながる。

言語もまたVR装置だとすれば、身体は常に
較正を繰り返しながら、言語のみせるrealityの
整合性をとると同時に、Realityとの整合性も
とっている。
そのような較正の仕組みを考慮すると、
身体というセンサを介すことで、言語には
ある程度の自動調整機能が自然と備わっている
と思われる。

AIに人間の自然言語を覚えさせた場合に問題と
なるのは、この自動調整機能が阻害される点だろう。
それは、AIの備えるセンサと人体のセンサの違いが
原因となる。
AIのセンサに適した言語体系を築くか、
AIのセンサを人体に近づけるしか、その問題を
解消する手はないように思われる。

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