2016-11-15

読解力

AI研究者が問う ロボットは文章を読めない
 では子どもたちは「読めて」いるのか?


この記事はよく本質を突いていると思う。

「東ロボくんが問題を解く画面。ひたすら記号が並ぶ」という画像に論理記号のようなものが大量に並んでいるが、これこそ、correctな在り方を目指した判断機構であり、そこに投機的短絡の割り込む余地などない。

AIが不得意なのは、というかその仕組みが入っていないからもしできてしまったらバグでしかないが、この投機的短絡の部分であり、おそらくはrightnessの判断、つまりはconsensusに関わっている。

correctnessの確定を先行させるというのは非常に効率が悪く、場合によっては解に至らない。それよりも、一旦rightnessに基づいて短絡させた後でcorrectnessをチェックするのが妥当であり、そのcorrectnessのチェックすら、rightnessによって打ち切る。そうして、常に一時的に解を設定するのが、投機的短絡に基づく判断機構の在り方なのではないかと思う。correctnessには絶対的な判断があり得ても、rightnessには絶対的な判断があり得ないことから投機性が生まれ、それ故に判断は常に一時的なものにしかならないのだろう。

最後の方で、「読める」の話から、矛盾を見抜いたり妥当性の話に移行しているところには、上記の判断における前段から後段への移行という隔たりがあるように思われるが、短絡の部分だけでなく、correctnessのチェックまでを含めて「読める」と表現しているのだろうか。correctnessのチェックについてはAIが得意とする領域であるから切り分けた方がよい気もするが、rightnessによる打ち切りを考慮すると、そうでもないということなのかもしれない。

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