2017-09-22

ASMR

ASMR=Autonomous sensory meridian responseの動画を見てみた。

雑誌をめくる映像とともにバイノーラル録音された音が流れるだけなのだが、確かに快感がある。
  • ある程度音量が大きいほど快感が強い
  • 映像は全画面にした方が快感が強い
  • 目を閉じても快感はある
  • 別の映像をみたり、他の作業をしながらだと快感は薄い
という傾向があるように感じられる。試せていないが、映像と音をずらしたら、やはり快感は薄まるだろうか。あるいは、雑誌をめくるのが動物やロボットだとしたらどうだろうか。

上記のような傾向を踏まえると、入力される情報(今回は視覚と聴覚のみ)の一致度が高い、つまり視覚センサと聴覚センサのコンセンサスが高純度で成立している状態が鍵になるのではないかと思う。
そのようなコミュニケーションの究極に、あらゆる領域でコンセンサスがとれた状態としてのエクスタシーがあるのだろうか。
An At a NOA 2017-03-26 “人はなぜ物語を求めるのか
おそらく、触覚や嗅覚などの他の感覚器官でもASMRが得られるだろうが、視覚や聴覚に比べるとS/N比を高く保つのは難しいかもしれない。

ASMRとは言わば、抽象化された絶頂感である。
セックスには少なくとも二つの役割がある。
一つは、有性生殖による物理的身体へのエラーの導入であり、もう一つは、コンセンサスの確認による快楽の成就である。
(中略)
コンセンサスの確認とは、これらの感覚を一致させることであり、二つ以上の物理的身体が同一の視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚を共有することによって達成される。
An At a NOA 2016-12-20 “セクサロイド”  
セックスにおける絶頂がすべての感覚器官のコンセンサスを目指すのに対し、ASMRは一部の感覚器官のコンセンサスによって成立すると考えれば、「亜絶頂」とか「半絶頂」のような語がイメージに近いか。あるいは「頂」と異なるピークの表現として、「絶端」「絶顚」とか、「頂」に近づくとして、「接頂」「逼頂」とか。

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