2019-05-22

ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス

昨日は夕方には雨が上がっていたので、「ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス」を観に行った。

知識の継承は、紙に文字が書かれた書籍というかたちだけでなく、電子書籍、インターネット、点字、朗読、絵本、写真、講演を通した口承、ダンスや音楽といった身体行為、など、実に様々な媒体を介して行われる。そこで継承される知識の内容の多様性も然ることながら、ニューヨーク公共図書館(NYPL)で取り扱われる媒体の多種多様さに驚いた。NYPLでは知識が渦巻いている。ワイズマンによる構成は、その渦巻いている雰囲気をよく伝えるものだった。

ただ単に知識をアーカイヴするだけでなく、知識の渦巻きを体現するというあたりに、これからの図書館像があるのかもしれない。

p.s.
映画の後半、パークチェスター分館で若者向けの数学関連の蔵書や企画について話し合うシーンを観ていて、高校入試のときに書いた分数の足し算についての小論文のことを思い出した。
「1/2+1/3は、なぜ2/5ではなく5/6なのか説明せよ」というような出題に対して、「分母の2や3は分類の種類を表すので、同じ分類の仕方に揃える必要がある」というような論旨で記述したと思う。15歳の自分がそこまで気付いていたとは思えないが、この捉え方には、割り算とは同値関係に基づく同値類への分類であるというニュアンスが含まれている。

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