2016-04-19

事後評価

大阪市営バスの震災支援に称賛の声


「1分で感動」という安いタイトルがやや残念だが、内容自体がよいことであるのには違いない。

ただ、評価というのは必ず当該事象の後に確定する。

この件で言えば、もし東日本大震災の数日後に近畿圏で同規模の災害が発生したと想定すると、本来大阪の人間に渡るはずだった物資がなくなるという状況を引き起こすことになり、評価を変える人間も出てきただろう。

事前評価に比べて事後評価の方が幅が狭くなるのはある意味当然だが、必要以上に幅を狭めていないだろうか。あるいは、そもそも幅を狭める必要もないのではないか。

常に違う正義が存在しえたことを想像できない世界というのは、入力データの檻に囲まれたディストピアである。

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