2019-06-05

physical, logical, virtual, ethical

logicalとvirtualは、いずれもデータを抽象したものを形容する語であるが、データサイズを減らす際の圧縮方針に違いがあるように思う。

logicalは、当該用途に関する構造を表現可能な範囲で、最大限に圧縮することを指向する。
virtualは、当該用途で処理可能な範囲で、最小限に圧縮することを指向する。

それらの抽象の元として想定される、人間による抽象が一切なされていないデータ、与条件としての「自然な」データが、physicalである。

ethicalは、抽象方法が常識化・慣習化した様を言う。
経路依存性があるため、集団ごとに全く異なるethicsを形成し得るが、physicalの斉一性を想定することで、ある程度の共通部分があるとみなすことは可能である。ethicalは、physicalがこうであるべきという規範、あるいはこうであってほしいという願望へと裏返ることで、集団がそのままであり続けようとするホメオスタシスの慣性を生み出す。

現実世界というPhysical Reality。
人間の知覚センサと周辺機器の性能が許す限りの範囲で、より多くのデータを盛り込もうとするVirtual Reality。
元となるPRを再構成可能な範囲で、より簡潔な表現を目指そうとする、数学、俳句、詩、抽象絵画などのLogical Reality。
PRにオーヴァーラップすることで、人間集団の瓦解を防ぐEthical Reality。

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