2016-02-10

音楽と言葉2

音楽と言葉の話。

MITの研究者が脳内での音楽処理のメカニズムで
成果をあげたようだ。
gigazineの記事New York Timesの記事

New York Timesの記事に
And though the survival value that music held for our ancestors
may not be as immediately obvious as the power to recognize words,
Dr. Rauschecker added, “music works as a group cohesive. Music-making
with other people in your tribe is a very ancient, human thing to do.”
とあるが、むしろ個体に意識が生まれることで言語なしには
生き延びるのが難しくなっただけ、あるいは言語ができることで
個体でも動けるようになっただけ、ということはないんだろうか。

音楽が集団の結びつけに一役買っているとすると、
脳内での言語化しない思考に近いことを、集団内で行っているのが
音楽であるという見方もできるのかもしれない。

紙飛行機

紙飛行機製造工場がかっこいい。

紙飛行機と言えば森博嗣である。
というのも、毛利さんが宇宙に行ったときの
無重力空間における実験に関する懸賞問題で
紙飛行機の問題があって、森博嗣が正解したらしいのである。
浮遊工作室の該当ページに詳しい。
ダッチ・ロールの逆バージョンみたいなものだろうか。

その後、若田さん山崎さんも紙飛行機を飛ばしたらしく、
JAXAのウェブサイトにも解説が出ているが、森博嗣の回答とは違い、
揚力のみになることで円を描くように上昇する、という
ものになっている。つまり、ピッチ軸の安定が崩れるという説明だ。

若田さんの動画を見ると、確かに少し上向きに飛んでおり、
最後に少し回転するような傾向を示している。
おそらく紙飛行機の形状(後退角や尾翼の有無等)や船内の対流の影響が
大きいのだと思われるが、森博嗣の説明にあるロール軸の
不安定現象が卓越している動画を見てみたい。

この記事の写真を見ると、若田さんが投げていたような、紙を折り曲げた
紙飛行機ではなく、模型紙飛行機のようなので、挙動が相当に違うのかもしれない。

自◯車

アメリカで自動運転車のAIが法的に運転手として認められるようだ。
Reutersの記事

The National Highway Traffic Safety Administrationとあるから、
日本で言うと国交省の道路局みたいなところだろうか。
「運転手」の単語を同乗者ではなく自動運転システムとして使用する
そうなので、理想的なかたちと言える。
カリフォルニア州が自動運転車にもステアリングと免許証をもった
人間の運転手を義務づけようとしているという話が対照的に例示されており、
いよいよ論争が活発になってきた感がある。
事故が起きた場合の責任の所在を始めとして、旧来のシステムとの
すり合わせ、既得権益との戦い等、課題は山積だろう。

それにしても、「自動運転車」という単語はとても座りが悪い。
他にも「自走車」「自律走行車」等が検索で引っかかるが、
どれが広まっていくだろうか。
当該記事ではautonomous vehiclesという単語が使われており、
英語版Wikipediaにはautonomous v.s. automatedの節がある。
最近はautonomousが使われることが多いようだが、
人間が乗っていて、いろいろな情報を基に行き先やルートを
指示するような形態であればautomatedが合っているようだ。

まあ、いずれにしろ、carや車といえば制御系には人間を要しないものと
いうのが、遅かれ早かれ一般的になるだろうが。

Hacker Newsの同じページに1874年10月24日付のNew York Times紙の
The Bicycleという記事が出ていたのがとても興味深い。
142年後にはAIが運転手になったという記事も同じような感じで
読まれるだろうか。

2016-02-08

美しい/きれい

「美しい」は加法的、「きれい」は減法的である。

つまり、何かが足されることで特徴が際立ち、
よく感じられるのが「美しい」であり、
必要十分なまでにパラメータが整理されている状態が
「きれい」である。

いずれも判断基準が絡むため主観的な形容であるが、
「きれい」の方がより客観に近いように感じられる。

きれいな部屋、きれいな数式、きれいな顔。
パラメータが少なすぎてのっぺらぼうになるのは違うが、
対称性の高さ等を利用してより少ないパラメータで表せるものが
きれいな顔だろう。

この部屋をきれいにして下さい、という要望にはある程度の
想定ができるが、この部屋を美しくして下さい、という要望に対して
一般解を設定するのは非常に難しいと思う。

さて、美しい夜景ときれいな夜景とでは受け手のニュアンスが
どう異なっているだろうか。


2016-07-02 追記
つまり、「美しい」が在の認識に基づく評価だとすれば、
「きれい」は不在の認識に基づくそれである。

2016-02-03

電子書籍?

電子書籍の話とはちょっと違うかもしれないが、
電子書籍のデータをARで視界に映し出すのは容易だろう。
手間とハードウェア性能の問題だけだ。

真っ白な本を手に持って、ページを繰る手とデータを連動させれば
拡張された電子書籍の完成である。
それでもまだ紙の本との違いはあるだろうか。

こんなものを実装していたら未来の人間に笑われるかもしれないが。

2016-02-02

電気

核融合炉の実用化はあと何年先だろうか。

ドイツでは去年の11月にスイッチオン秒読みという記事が出ている。
文科省のサイト(1,2)によると、2030年代の発電実証を目標とのこと。
2004年の電力中央研究所の資料によれば、早くても2050年以降の
見通しのようだ。

Wikipediaによれば、世界で最初の核分裂炉による原子力発電が行われたのは1951年。
これは200Wの白熱電球4個とあるから、実用には程遠い。
実用化という意味では1954年のソビエトが史上初のようだ。
原子力エネルギーの発見が特殊相対性理論の1905年、
実験レベルの確認が1938年だということを考えると驚くべき早さである。

予定通りに21世紀後半に核融合炉による原子力発電が達成できれば、
エネルギー問題は概ね解決するのではないか。
太陽を手に入れればわざわざ宇宙まで巨大な太陽電池をもっていくような
まねをしなくても済むようになる。
(遠距離送電技術としてマイクロ波やレーザによる送電等は活用されるかもしれないが)

安定した電力供給が安価にできるようになれば、
今の無線LANと同程度の密度で無線給電網を張ることも可能だろう。
そうすれば電気自動車も携帯電話もパソコンもバッテリ切れの心配がなくなる。
何なら身体が機械化された場合でも安心だ。

30年後に、スタバに無線給電くらいは普及してないかなー。

2016-02-05 追記
ドイツのマックス・プランクプラズマ物理学研究所で実験が成功したようだ(記事)。
2/3に水素プラズマの発生に成功とのこと。

2016-02-01

ベーシックインカム

すごい。
スイスでベーシックインカムの導入の是非について
今年の夏に国民投票をすることになったようだ。
independent紙の記事
(このindependent「紙」という表現も「官製はがき」と
同じくらい郷愁を誘う表現になるんだろう)

すぐにこれが一般的になるとは到底思えないが、
人工知能に雇用が回収された時代ではむしろ常識になるだろう。
(逆にベーシックインカムを導入しないといつまでも人工知能の
発展による労働の軽減が進まない。
どちらかというと、人工知能の普及が先行し、失業対策問題に
にっちもさっちも行かなくなった結果としてベーシックインカムが
導入されるイメージの方が強い。
このとき、国民の三大義務から勤労が外れることになる。)

ものの方が移動してくれれば都市に集まる必要もなくなり、
物価の低さを求めて地方への移住が進む。
余暇を楽しむために必要な労働にありつける人間はどれだけいるだろう。
そうやって均質化すると同時に、移動することは特別なことになっていく。
今のSNSとは違ったかたちかもしれないが、オンラインでの
コミュニケーションは暇つぶしとしてさらに活発になるだろう。

超新星爆発はベーシックインカムの導入なのかもしれない。

ただただ思考するために生きるのは、はたして怠惰なのだろうか。